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NVIDIA Jetson NanoにOSをインストールする方法: ステップバイステップガイド

NVIDIA Jetson NanoにOSをインストールする方法: ステップバイステップガイド

NVIDIA Jetson Nanoは、AIやディープラーニングのプロジェクトに最適な開発ボードです。

しかし、初めての場合、Jetson Nanoに適切なOSをインストールする必要があります。

ここでは、初心者でも簡単にできるように、

NVIDIA Jetson NanoにOSをインストールする手順をステップバイステップで

詳しく解説していきます。

必要な準備から、microSDカードへのOSイメージの書き込み、

Jetson Nanoの初期設定まで、詳しく解説していきます。

この記事を参考にすれば、すぐにJetson Nanoを使い始めることができます。

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1. 必要なものの準備

<NVIDIA Jetson Nano Developer Kit>

NVIDIA Jetson NanoにOSをインストールする前に、

必要な機器やツールを揃えておくことが必要です。

インストール作業をスムーズに進めるために必要なものをリストアップしました。

1.1 Jetson Nano本体

NVIDIA Jetson Nano本体が必要です。

今回使用するのは、NVIDIA Jetson Nano Developer Kitを使用していきます。

この開発キットは、AIやロボティクスのプロジェクトに取り組むために威力を発揮します。

OSインストールの際もメインのデバイスとなります。

 

 

1.2 microSDカード(推奨容量: 32GB以上)

OSのインストールには、WINDOWSやmacを使い

microSDカードにOSをインストールして起動します。

推奨される容量は32GB以上ですが、これからAI学習を行っていきますので

64GBや128GBのカードを選ぶと良いです。

また、書き込み速度が速いカードを選ぶことで、

インストール作業やはじめのOSの起動時間が速くなります。

ここでは、microSDカード128GBの速度が速いモデルを使っていきます。

1.3 microSDカードリーダー

OSイメージをmicroSDカードに書き込むためにカードリーダーが必要です。

パソコンに内蔵されている場合はそれを使い、

内臓されていな場合はUSB接続のカードリーダーを用意してください。

 

1.4 USBキーボードとマウス

Jetson Nanoをセットアップする際には、キーボードとマウスが必要です。

USBキーボドであれば、特に問題はありませんが、

ワイヤレスのものも使用する場合、ドングル付きのものを選択しましょう。

 

1.5 HDMI対応モニター

Jetson Orin Nanoからの映像を出力を表示するためのモニターが必要です。

Jetson Orin Nanoを使用する場合、映像出力は、DP(DisplayPort)出力のため

モニタがHDMIしか入力がない場合は、

HDMI-DisplayPort変換アダプタを用意する必要があります。

 

1.6 電源アダプター(5V 4A)

Jetson Orin Nanoには十分な電力供給が必要です。

推奨される電源アダプターは5V 4Aのものです。

安定した電源供給ができるように、信頼性の高いアダプターを選ぶことをお勧めします。

Jetson Orin Nano 開発者キットを使用する場合、電源アダプターは付属しています。

 

1.7 インターネット接続

Jetson Orin Nanoの初期設定時には、インターネット接続が必要になります。

有線接続が推奨されますが、Wi-Fiを使用することも可能です。

Jetson Orin Nano 開発者キットを使用する場合、Wi-Fi対応しています。

 

2. OSイメージのダウンロード

NVIDIA Jetson Orin NanoにOSをインストールするための最初のステップは、

適切なOSイメージをダウンロードすることです。

NVIDIAは、Jetson Nano向けにJetPack SDKという統合開発環境を提供しており、

このSDKにはOSと開発ツールが含まれています。

NVIDIAの公式サイトから最新のJetPack SDKをダウンロードし、

Jetson Nano Developer Kit用のSDカードイメージをダウンロードして

MicroSDカードにOSをインストールしていきます。

ここからは、OSをインストールする手順を詳しく説明していきます。

 

2.1 NVIDIAの公式サイトにアクセス

お使いのパソコンでWebブラウザを開き、

NVIDIAの公式Jetsonダウンロードページにアクセスします。

以下のリンクから直接ページにアクセスできます
JetPack 5.1.3 SDカードイメージ

ダウンロードされるファイル

 jetson-nano-jp461-sd-card-image.zip

zipファイルを解凍する

 sd-blob-b01.img

イメージファイルのが正常にダウンロードされたかを確認します。

 

最新のジェットパック6.0を使用する場合、Jetson Orin NanoのBIOSが古いためバージョンアップする必要があります。そのため、ここでは、ジェットパック5.1.3.を使用してOSインストール作業を進めていきます。

 

3. microSDカードにOSをインストール

NVIDIA Jetson NanoにOSをインストールするためには、

ダウンロードしたOSイメージファイルをmicroSDカードに書き込む必要があります。

ここでは、Etcherツールを使用して、イメージをmicroSDカードに書き込んでいきます。

 

3.1 必要なツールのダウンロードとインストール

イメージファイルをmicroSDカードに書き込むために必要なツール

「balenaEtcher」ツールを準備します。

balenaEtcherツールは、OSイメージをUSBドライブやmicroSDカードに

簡単に書き込むことができるフリーツールです。

 

Etcherの公式サイトにアクセスし、

Etcherの公式サイトからお使いのOSに対応するバージョンをダウンロードします(Windows、macOS、Linuxに対応)

以下のリンクからEtcherの公式サイトにアクセスできます。

https://etcher.balena.io/

 

ダウンロードが完了したら、

インストーラーを実行してEtcherをインストールします。

 

3.2 microSDカードの準備(フォーマット)

microSDカードをフォーマットをする簡単なツールを準備します。

SD Memory Card Formatter for Windows/Macは、

microSDカードをフォーマットする時に簡単にフォーマットができるフリーツールです。

 

以下のリンクからEtcherの公式サイトにアクセスできます。

https://www.sdcard.org/downloads/formatter/

ダウンロードが完了したら、インストーラーを実行してインストールします。

microSDカードをフォーマットします。

 

3.3 Etcherを使ってOSイメージを書き込む

Etcherを起動します。

Etcherのメイン画面が表示されます。

 

①Flash from file にイメージファイルを選択します。

Jetson NanoのOSイメージファイル(通常は .img または .isoファイル)

を選択します。

②Select tatget にmicroSDカードのドライブを選択します。

③Flash で、McroSDカードにOS書き込みを開始します。

これには数分から十数分かかります。

 

書き込みが完了すると、Etcherは書き込み内容の自動で検証を行います。

これにより、イメージファイルが正しく書き込まれたことが確認されます。

完了のメッセージが表示されたら、microSDカードは準備完了です。

 

3.4 microSDカードの取り出し

  1. 安全に取り出す:
    • 書き込みが完了し、検証が終わったら、Etcherを閉じてmicroSDカードを安全に取り出します。パソコンのシステムトレイやメニューから「安全に取り出す」機能を使用して、カードを取り外してください。
  2. Jetson Nanoに挿入:
    • 取り出したmicroSDカードをJetson Nanoのカードスロットに挿入します。このカードがJetson NanoのOSとして機能します。

 

4. Jetson Nanoのセットアップ

microSDカードをJetson Nanoに挿入して、

初回起動時に行うセットアップ手順を説明します。

①microSDカードをJetson Nanoに挿入します。

②キーボード、マウスをUSBに接続します。

③LANケーブルを接続してインターネットを使える状態にします。

電源を入れると初期画面が表示されます。

 

5. OSの初期設定

電源を入れると初期画面が表示された後、

初回起動後の設定を行っていきます。

①ユーザーライセンス認証

②システム設定(言語設定)

③キーボード設定

④住所設定(日本の場合:Tokyo)

⑤ユーザー情報設定(名前、コンピューター名、パスワード)

⑥ChromiumBrowserインストール選択

以上の設定をすると起動画面が表示されます。

以上でOSのインストール作業が終了しました。